ペットブームが続く昨今、やってきました“戌年”。今年はどんな犬がもてはやされるのか心配です。
ここ2、3年はアイ○ルのCMでブレイクしたチワワでした。M・ダックスも人気が落ちません。
どんな犬種がもてはやされてもよいのですが「金儲けに走らないでくれ」(toブリーダー)「その犬種で良いのか悩み抜いて欲しい」(to購入者)というのが私のせつなる願いです。
というわけで今回は飼主の飼育責任について語ります。よく耳や目にする「動物は責任を持って飼いましょう」という言葉や看板、実に進歩がありません。昔から使っていながら無責任な飼主がいっこうに減らないのだからもっと具体的な言葉に変えるべきだと私は思う。
例えば・・・(少々過激な言葉も混じりますがご勘弁ください)
犬を飼う前に将来しつけをする場合の費用も貯めときましょう。
飼えなくなった犬は安楽死させられます。
しつけの出来ない人が犬を飼うのは虐待に匹敵します。
犬は飼主に似るのでしつけの行き届いていない犬の飼い主さんは周りから白い目で見られます。
などとかなりグサリとくる言葉に変えないと安易に飼う人が減らないのではないでしょうか。
日本人は犬を飼う楽しみのみを考えて飼う人が多いそうです。引越しや結婚、離婚、収入の減少、問題行動の発生、隣人とのトラブルなどの犬を飼い続けることが困難になった場合のことを考えずに飼う人が多いということです。いわゆる危機管理意識の甘さというやつですね。
避妊や去勢などは危機管理のひとつといえるでしょう。避妊や去勢をしていなければ子供が出来る、貰い手がなければ生まれた子供は不幸になる、不幸な犬を作らないためにもきちんと避妊や去勢をして飼おう。または避妊や去勢はかわいそうだから絶対子供が出来ないように野良犬が入り込まないようにしっかりとした犬舎で厳重に管理しよう。あるいは交配する場合も生まれてから貰い手を探すのではなくて貰い手を決めてから交配させる。もし見つからなければ交配はしない。というふうに目先のことばかりを考えて行動するのではなく犬の将来を最優先に考えた飼い方をするべきではないだろうか。
しつけや訓練を施すということについても同じである。自分は犬をしつけることが出来るのか?もし出来ない場合、専門家に頼む費用を捻出できるのか?本質的に咬みつきや無駄吠えしやすい犬を飼ってしまったら自分は対処できるのか?欧米式のトレーニングが通じない犬を飼ってしまったら厳しい態度で接する覚悟はあるのか?
など考えれば考えるほど犬を飼うことを躊躇してしまいそうである。いやそれでいいのである。躊躇して欲しいのです。ブームに乗らず見た目の愛くるしさにだまされず、一時の衝動にかられず悩んで悩んで飼った人は犬の将来を最優先に考えてまず責任を持って飼ってくれるでしょう。そう願いたい・・・
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