~無題~

あなたは我が子に言いますか?

「勉強なんかしなくてもいい。」
「正座なんかしなくたっていい。」
「道路なんか好きなところを歩いていい。」
「礼儀なんかどうでもいい。」

親の望むことをした時に毎回ご褒美を買ってあげますか?
おもちゃ屋さんの前でだだをこねる我が子に毎回おもちゃを買っていたらどうなりますか?

嫌がる子供にチャイルドシートをつけるのはなぜですか?
好き勝手に走り回りたい我が子の手を引いて歩くのはなぜですか?
幼稚園に行きたくないとすがりつく我が子をなだめてでもバスに乗せるのはなぜですか?

子供は嫌でも安全を守るのが親の責任だからではないのですか?
子供に我慢することを教えるのも愛情の一つだからではないのですか?

一度も交通ルールを守ったことのない人間がすぐに交通ルールを守れると思いますか?
怒られたことも強要されたこともない人間が社会に出るとどうなると思いますか?

お金に釣られる人間ばかりではないのですよ。
誰しも人付き合いが上手いわけではないのですよ。
孤独を愛する人だっているのですよ。
子供が必ずしも親を尊敬し、好きでいてくれるとは限らないのですよ。

我が子が20歳になってから幼稚園に入れる馬鹿な親がいますか?
持って生まれた性格を「今すぐ変えろ」と言われてすぐ変えられますか?
一生あなたと一緒にいれると断言できますか?

我が子を理解してくれる人ばかりではないのですよ。
我慢を覚えさせることほど大切なことはないのですよ。
手を貸してばかりいては生きていく力は身につかないのですよ。

「楽は苦の種、苦は楽の種」

楽しく生きてほしいから苦を乗り越えさせるのでは?
幸せに生きてほしいから敢えて苦を与えるのでは?

それが勉強であったり、礼儀作法であったり、社会のルールを守ることなのでは?
理不尽なこともありますよ・・・。でもその中でどうやって生きていくかを教えるのも親の努めであり社会の役割なのでは?

優しさとは快適と自由だけを与えることなのですか?
愛情とは物で釣ることなのですか?
そんなふうに育てられた人間が困難に出くわした時に乗り越えられると思いますか?

“信頼関係を築く”って最近のわんわんトレーナーさんは簡単に言ってくれますよね。

信頼関係ってエサをちらつかせて築くんですか?
嫌なことは徹底的に避けて避けて避けまくって、それで環境の変化に対応できるようになるんですか?

こんな言い方をすると「犬と人間を一緒にするなっ!」って言われるかもしれないけど2児の親として犬の訓練って子供を育てるのと一緒なんだなって思います。

“信頼関係”って、物で釣って作るもんじゃないんですよね。
“科学的な理屈”だけで作れるもんじゃないんですよね。
何より・・・・口先だけの愛情で作れるもんじゃないんですよね。

「犬にストレスをかけるのはかわいそう」
「犬に厳しくする訓練士は時代遅れの虐待訓練士」

そうすると私は血も涙もない親であり、虐待訓練士ということになる。

近頃のしつけ理論を聞いているとそんな思いがしてならない。

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