~凶暴性~

こんにちは。“絶滅危惧種”の中村です。

グレートピレニーズ(以下G・ピレニーズと表記)をご存じだと思います。40代以上の方々は昔NHKだったと思うのですが“名犬ジョリィ”というアニメを放映していたのを覚えてる方もいるかと思います。

主人公の少年セバスチャンがG・ピレニーズのジョリィと母を捜しに旅に出るという物語です。

アニメの中でジョリィは村人たちから魔犬と恐れられていました。

それはそうだ。あんな巨体で凶暴だったら誰も手をつけられない。でもそれはジョリィが飼い主に酷い仕打ちを受けていたためにジョリィの我慢が限界に達して飼い主を襲っただけ。悪いのは飼い主。私はジョリィの味方。

旅をする中でジョリィやセバスチャンに危害を加えようとする悪い奴には容赦なく襲いかかる。「いけージョリィ!」なんて応援したものである。

そんなわけでG・ピレニーズがキレたら半端じゃないです。どこが半端じゃないかというとまずはあの大きな口と巨体。あの口の大きさで腕を咬まれてごらんなさい。下手すれば骨砕けますよ。それとあの巨体ですから頭部や首などをやられる可能性もあります。咬まれたら致命的です。

そしてもう一つ!連続して咬みにくるのです。多くの犬は一咬みかせいぜい二咬みです。G・ピレニーズは6連発くらい、酷い時には「これでもかっ」ていうくらいかかってきます。それだけくれば軽く十数針は縫いますね。私が聞いた話では30数針縫った訓練士がいるそうです。一咬み5、6針として、えーっと6連発くらいだから・・・・だいたい計算合いますね。

防ごうとしてとっさに腕など出そうものなら腕を上るように咬んできて頭部を狙ってきますので要注意です。私も訓練中にリードを引いた時に咬みにこられたことがあります。もちろん全部かわしましたがその時の動きが明らかに腕→ヒジ→上腕部→頭部と向かってきたのです。全部かわしてこってりおしおきしてあげました。

そんな凶暴性を持ったG・ピレニーズですが決して頭が悪いわけではない。逆らっても無駄だとわかれば咬みにくることはなくなった。訓練もよくやるし、咬んではいけないことを理解したG・ピレニーズはジョリィそのもの。ふかふかしていてかわいさ満点。警戒心も強い方だから番犬にも最適。ただ若干音に対して敏感なところがあるので幼少期からの社会化や訓練は必須。

それとこの犬種の特徴は1歳を過ぎると同じ犬かと思うほど落ち着きが出てしまい、動きが悪くなる。1歳にもなれば体が大きくなり俊敏性も欠けてくるのは当然。。生後5ヶ月くらいからの訓練がお勧めである。そうすればジョリィのような俊敏な動きのG・ピレニーズになる。どんな犬でも幼少期からの育て方は大切。

しかし本質的に凶暴性を持っていることは事実。酷い仕打ちを受ければジョリィのように反抗するかも知れない。その時飼い主は自分のおろかさを身を以て知ることになるだろう。

やさしいジョリィにするか凶暴なジョリィにするかは飼い主次第。

絶滅危惧種:中村信哉は絶滅の危機に瀕しながらも今日も咬みつくわんこを見守る

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