訓練の方法について

~しつけ・訓練の方法について~

“その犬に合った方法で訓練を施す”

それが北栃木愛犬救命訓練所の方針です。犬のしつけ・訓練の方法とひとくちに言っても英国式、アメリカ式、ベルギー式、ヨーロッパ式、軍隊式などと現代では様々な呼ばれ方をしていますがどれが1番良いかと言えば

答えは「決まった答えはない」でしょう。

訓練の方法は犬によって違って当たり前であり、何の何流などと命名す
ること自体、非常にナンセンスな話です。

この方法が最も良い訓練方法だと決めつけ、すべての犬に当てはめるよ
うな考え方自体が自分の訓練の技術の無さを表しています。訓練を施す
対象千差万別なのですから同じ手法ですべてが同等になるわけがない
のです。

ちょっとガッツのある秋田犬と中村先生。
“誉めに勝るご褒美”はないというのが信念。

ですから私は自分の根幹の手法はありますがそれにとらわれることなくその犬に合った手法で訓練するように心掛けております。ひとつのやり方にこだわると正しく見えるものも見えなくなってしまいます。

“柔軟に対処してよいところは柔軟に対処する”、その意識が高い確率で問題行動を抱えたワンちゃんを正しい道に導いています。

「褒めてしつける」はプロの基本技術です

しかし・・・体罰を必要とする犬が存在するという現実から目を背けてはいけない。
体罰を使うとハンドシャイになるとか、よけい咬むようになるとかよく言われるがそれは“技術が拙い”からである。

体罰の悪影響を出さずに訓練するのがプロである!!

本来アイコンタクトとはエサ等は使用せずに行なえなくてはならない

最近よく耳にする「褒めてしつける」訓練。プロならできて当然の技術であり、基本中の基本です。ことさら珍しいものでもなく最新でも何でもありません。

問題はそれが通じない犬を少しでも改善することにチャレンジするのがプロです。

咬癖犬(本気咬み)の更正率  83.18%(他社比)
本気咬みの咬癖犬の再犯率  5.77%
無駄吠えの更正率       100%
引っ張りグセの更正率     100%

(令和5年7月19日現在)

更正した咬癖犬のほとんどが他訓練所でさじを投げられたわんこたちです。

余談ですが昨年、5件の訓練所を渡り歩き途方に暮れたオーナー様に出会いました。人を見たら攻撃的になるところがあるのでオーナー様は犬の将来を考え適齢期に訓練に出したにもかかわら“誉めてしつける” “犬にストレスをかけない”“短期集中”“預託訓練では駄目ですから出張訓練で・・”などともっともらしいことをそれぞれの訓練所で言われすべて裏切られました。

多少咬む恐れのある犬でしたがとんでもな い問題行動犬ではありませんでした。私から見ればごくごく普通の犬でした。それなのに犬を変えることができなかったのです。それほど“誉めてしつける”だけの訓練は体裁を繕うだけのいい加減な訓練で問題のないお利口な犬にしか通用しない訓練ごっこなのです。

どんな考えで訓練しているの?

犬の持ってる服従心を引き出す

犬は本来強い者に従うという習性を持っているように思われます。それは体力的に強いという意味もありますが何より従うに値すべき人間であるかどうかということです。それを犬に理解させるように振舞えば犬は自然に従ってくるものです。

犬にパーフェクトを求めすぎない

犬が持っている能力以上のものを犬に求めても犬がかわいそうなだけです。ワンちゃんと飼い主が共存していく上でお互いに大変でなければ妥協できる部分で妥協してまった方が精神衛生上好ましいのです。

飼主の意識を改革する

ここが肝心です。犬がどんなにお利口になっても飼い主にその犬をコントロールする意識・能力がなかったら全く意味がありません。犬がお利巧さんになったら今度は飼い主さんも一緒にトレーニングです。

中村先生の訓練の特徴って?

俗に訓練の入りにくいと言われる犬種が得意!

シベリアンハスキー・グレートピレニーズなど訓練士の間でもこれらの犬種は訓練が入りにくいと言わ れますが私は得意です。訓練所によっては「この犬種は馬鹿だからうちではできない」と断るところもあるとか・・・信じられません。

普通の訓練士ならあきらめる犬が得意!

中には訓練士泣かせの犬も何頭かはいるものです。そんな犬は“ドンと来い”です。

頑固な犬が得意!

私も頑固な方なので魅かれるのでしょう。

たいていの犬はリード1本あればなんとかしちゃう! 

あまりエサには頼らないほうなので引き綱とチェーンカラーがあれば小さな子供でもコントロールできるよう訓練しちゃいます。 

飼い主の命令には従うようになるの?

もちろんです!

ただしちゃんと飼い主さんがワンちゃんの扱い方を覚えなくてはなりません。
基本はどの犬も一緒ですが部分的に違います。犬種の違いや持って生まれた性格、育った環境、飼い主さんの犬に対する考え方などでそれぞれ扱い異なります。ですからしつけ・訓練が終わりましたらそれぞれの飼い主さんとワンちゃんに合わせてコントロールの仕方や飼い方の指導を行ないますのでご安心ください。

北栃木愛犬救命訓練所では卒業後はなるべくご自宅でのレッスンを行なうようにしてます。
訓練所では利口に振舞っても今までの自分のテリトリー内である家では勝手を通そうとする可能性もあります。訓練が入っていますので言うことの聞き具合の違いはかなり実感していただ けるとは思いますが練習すればさらに命令の聞き具合が良くなります。

訓練所の中にも訓練所での態度と家庭での態度が違うのを「飼い主さんが甘いから・・・」
「やりかた教えますから練習に来てください・・・」などと面倒くさがって放置している訓練所がまだ多く存在します。多少の違いは当然ですがオーナーさんが困るようなものであれば家庭訪問を実施してリアルタイムで指導すべきなのです。